「晴耕雨読」の言葉通り、春の柔らかな日差しが降り注ぐ中、本日は田んぼの「耕起(こうき)」作業に入りました。
畦塗りで整えた田んぼに、いよいよトラクターの爪を入れます。 掘り起こされた瞬間、13年間無農薬・無化学肥料で育ててきた「生きた土」の、力強くも優しい香りが周囲に広がります。
「耕起は、土に空気という命を吹き込む作業」 1ヘクタールという広大な面積を、一人で、一歩一歩。 兼業時代は「早く終わらせなければ」という焦りもありましたが、専業となった今は違います。 土の跳ね返り、トラクターのエンジンの音、そして土の中から飛び出してくる虫たちを狙う鳥たちの姿。そのすべてを感じながら、納得いくまで丁寧に土を興していきます。
一人で1ヘクタールをこなすのは、肉体的には決して楽ではありません。 しかし、この掘り起こされた土が、やがてあの「熟成玄米」の力強い一粒一粒を育むのだと思うと、ハンドルを握る手にも自然と力が入ります。


「田んぼの傍らで、春の恵みを仕込む」
米作りの準備の合間を縫って、畑にジャガイモを植えました。 今年は「キタアカリ」と「メイクイーン」をそれぞれ一畝ずつ。
ホクホクした食感で、ジャガバターやコロッケに最高なキタアカリ。 煮崩れしにくく、カレーや肉じゃがで本領を発揮するメイクイーン。

【山岡農場の果樹園計画】刺の少ない柚子(ゆず)を定植。数年後の黄金色の実りを夢見て。
「実はこの柚子の苗木、購入したのは昨年の12月の終わりでした。 富山の厳しい冬を前に届いてしまったため、外に出すわけにもいかず、3月中旬までの約3ヶ月間、我が家の台所の片隅でじっと寒さをこらえて過ごしてきました。
毎日、食事の支度をする横で、少しずつ春を待っていた二本の苗木。 まるで家族の一員のような時間を経て、ようやく本日、路地へと定植することができました。
そんな声をかけながら、一本ずつ丁寧に土を寄せました。 台所で共に冬を越したこの柚子が、数年後に黄金色の実をつけたとき、その香りはきっと格別なものになるはずです。
専業農家としての『晴耕雨読』。 効率だけを求めれば12月に買うのは失敗かもしれませんが、この3ヶ月間の『待ち時間』もまた、私にとっては大切な農業の一部です。」




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